日本社会福祉教育学会 NEWS LETTER No.43

巻頭言

理事就任にあたって

日本社会福祉教育学会 理事 工藤 英明(青森県立保健大学)

日本社会福祉教育学会 理事 工藤 英明(青森県立保健大学)
理事 工藤 英明 会員

 この度、理事に就任しました工藤英明と申します。微力ながら社会福祉教育と学会の発展に尽力させていただきますので、どうぞよろしくお願いします。

 さて、まずは自己紹介から、大学卒業後、障がい、高齢、医療分野の相談員等15年ほど臨床経験を積んだ後、現在に至っております。外部団体関連では、青森県社会福祉士の役員を10年ほど経験し、県士会社団法人化時には事務局長を、現在は監事として関わっています。ちなみに、2026年青森県で日本社会福祉士会の全国大会が開催予定で、既に実行委員会も立ち上がり準備しております。ご都合があえばぜひ青森大会へのご参加をお願いします。

 自身が所属する学会での役員は初体験です。過去、他所属学会では大会事務局・実行委員や査読委員などの経験はありますが、それぞれルールは様々でしたので、本学会のルールを把握し、スムーズな学会組織運営に貢献したく思います。

 社会福祉教育に関しては、学会員ではありますが、恥ずかしながら今まで研究として取り組んではいません。教育面では、学科における社会福祉士養成担当科目として、演習やソーシャルワーク論の一部と実習責任者を担うと同時に、学部共通科目と大学院で多職種連携科目を担当しています。学部共通科目では、社会福祉学科、看護学科、理学療法学科、栄養学科の学生を対象に、大学院では、看護師、保健師、医師、管理栄養士、理学療法士、薬剤師、歯科医師等を対象とした講義・演習を担っています。したがって、社会福祉教育分野での興味関心は、ソーシャルワーカーを目指す学部学生への教育はもとより、関連他職種への社会福祉的視点やソーシャルワークをどのように伝え、理解を促進し、現実社会での多職種連携において、他分野からの歩み寄りをどのように促進するかなどを課題と捉えています。教育全般では、特に、演習系科目を通した実践スキル獲得手法や多職種連携教育(IPE:Interprofessional Education)に日々工夫を凝らしているつもりです。さらに、所属外での教育活動では、介護支援専門員の法定研修や認定介護福祉士、認知症介護実践者研修等にも携わっており、社会人専門職への体系的教育のあり方も日々検討しているところです。

 さいごに、昨今生成AIの社会での活用と課題が注目されています。知識はICT活用により補える社会となりました。また、介護ロボットによる感情交流の実証実験も始まっているようです。今後、様々な専門職の領域をAIが担うと予想される社会で、社会福祉を担う専門職は何がコアとして残り、その部分をどのように学ばせていくのかを学会活動を通して見つめてみたいと考えています。

理事就任にあたって

日本社会福祉教育学会 理事 Virág Viktor Viktor

日本社会福祉教育学会 理事 Virág Viktor Viktor
理事 ヴィラ―グ ヴィクトル 会員

 日本社会事業大学のVirág Viktor(ヴィラーグ ヴィクトル)と申します。学部生時代は、東京大学で福祉社会学を扱ったゼミに所属し、そこで取り組んだ卒業研究をきっかけに福祉業界に辿り着いた者です。卒業後、日本社会事業大学の大学院と社会事業研究所で9年間を過ごしました。当時、多文化ソーシャルワーク教育について研究していたため、学部や専門職大学院の授業でそのテーマの関連で何回かゲスト講師を務めました。同時に、首都圏において他にもいくつかの福祉系大学等で国際社会福祉学などを非常勤で教えるようになりました。そして専任教員としては、5年間、長崎国際大学でソーシャルワーク理論系の講義科目や演習・実習教育を中心に社会福祉士養成に携わりました。昨年度より、母校に戻り、同じく理論系科目、演習・実習、また学部と大学院の国際系の授業を担当しております。

 この度、日本社会福祉教育学会の理事に選出して頂き、誠にありがとうございます。当学会に入会してから、数年ほど経っておりますが、研究発表やニュースレター記事の執筆、また学会誌の査読以外の具体的な関わりの経験が少なく、ベテランの理事の先生方より学ばせて頂きながら、会員の皆様にとって役に立てるような活動を展開できればと考えております。

 具体的には、大会や研究集会などの学会イベントを担当する第2委員会に所属させて頂く予定ですが、たいへん光栄に思っております。その中で、他の委員の先生方と一緒に知恵と力を合わせて、会員の皆様が魅力的と思えるようなテーマで各種企画の準備・実施に努めたいと存じます。特に、任期中に関東大会も開催される予定になっているかと思いますが、多くの方々をお迎えできれば嬉しいです。また、これらのイベントは、是非とも非会員の方々にも関心をもって頂けるように努力することで、このような単発的な参加をきっかけに、入会と長期的な学会活動を促す機会として捉え、取り組みたい次第です。

 主に従事してきた研究テーマは、文化等の多様性や国際福祉に関するソーシャルワーク教育を含みますので、任期中には、理事会や所属委員会において関連する企画の立ち上げに携わらせて頂くことができれば、幸いでございます。そして、学会としては、日本の社会福祉教育や国家資格者養成におけるこれらの分野の将来的な強化及び普及への貢献も期待されており、そのチャンスをいかに作れるか、皆様と一緒に考えていく覚悟を決めております。

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